グッドニュースの落とし穴
株取引では、毎日のようにどの会社が業績を伸ばした、どの会社がコケた、などの情報が行き来しています。
特に決算前後となると、その情報量たるや、とても個人では捌き切れない量に達します。それでも、情報というものは、株取引において大きな影響を与えるものなので、必死になって集める人が多いはずです。
自分の持っている株の会社が赤字決算など出そうものならすぐに売り、どこかが黒字決算や上方修正を出せば買う。これが基本でしょう。
しかし、こういった情報に踊らされてしまうと、ドツボにはまる可能性があります。
Iさんという会社員の方の失敗談をここで紹介しましょう。Iさんはとある夜、インターネット上で株式投資に関するブログ記事を読んでいました。
その中に、一つの会社に対して『これでもか!』と言わんばかりに持ち上げている記事がありました。
その会社は、その日上方修正の通達を出したようで、前年同期比で売上高が250%、営業利益が800%、経常利益が950%、純利益が1200%と出ていました。
Iさんはその情報に、当然この株は次の日暴騰すると読み、次の日の朝、その会社に買い注文を入れて、会社へ行きました。
そして、当然株価の暴騰で大きく利益が得られるだろうと思い、ワクワクしながら帰って来てみると……暴騰どころか暴落しており、愕然としました。
推移を見ると、朝~昼にかけてはなだらかに上がっているものの、午後の取引開始から一気に値崩れしていたそうです。
結局、次の日の初値でIさんはその株を手放しました。損失は10万円以上だったそうです。
上方修正や黒字決算は、その会社にとってはプラスとなる要素です。では、それはイコール株価の上昇なのかというと、そうとは限りません。
人間の心理には、期待度というものがあります。その期待通りでない場合、例えプラスであっても、お得感を感じないという事が多々あります。
Iさんのケースでは、恐らくニュースが出る前から情報がどこかに出されていて、その内容がIさんの見た実際のニュースよりも良い内容のものだったのでしょう。
その結果、多くの人がそのニュースと午前中の上昇具合を見て「この程度か」と思い、買い注文が減り、それに不安を覚えた保有者が売りに出した、という流れでしょうね。
こういったケースは決算期にありがちなので、注意しましょう。