藁にすがってはいけない
藁にもすがる、なんてことわざがありますよね。
実際に藁にすがっていても助かるわけはないんですが、それでも頼ってしまうのが人の性です。しかし、人生の重要な局面において、株取引を当てにしてしまうと、大きな不幸を呼んでしまう事があります。
ここで、悲惨な失敗談を例に挙げましょう。
Tさんという、社会人になってまだ3年の青年がいました。
彼には一つ目標がありました。それは、現在付き合っている彼女との結婚資金を貯める事です。
当時持ち合わせていた貯金は200万円でした。
この金額だと、結婚指輪から式まで全てを賄うのは厳しいでしょう。ですが、すぐに結婚を申し込みたいと思っていたTさんは、株取引で資産を増やせば良いと上司からアドバイスを受けました。
そして、何の迷いもなく、言われるままに始めました。
一刻も早く資金を増やしたかったTさんは、200万円全てを口座に入れ、上司から分散投資するよう言われていた事もあり、三つの銘柄の株を購入しました。
その内、二つの銘柄は横ばいから若干の上昇という、堅実な動きをしていました。しかし、もう一つの銘柄は、やや下降気味でした。
2勝1敗で、トータルだと少しながら含み益が出ていましたが、まだ結婚資金には遠く及びません。
じれたTさんは、ここで見切りをつけ、値動きの激しい二つの銘柄に絞って購入を検討しました。そして、新興市場から二つの銘柄を選び、あまり考慮せずその時の株価で購入しました。
一応、チャートを見て上昇トレンド担っている銘柄を選んだそうです。しかし、それはほぼ天井でした。
その後、株価はみるみるうちに下がっていき、一方の銘柄に関しては一週間で購入時の2/3にまで落ちてしまいました。
それでも激しい上下動を繰り返すこの銘柄は、数日に一回急騰し、いつか大きく購入時の株価を上回るとTさんに期待をさせました。それが甘い罠だったのでしょう。
結局Tさんは損切りができず、200万の内80万近くを失う事となりました。結婚は遠ざかり、この失敗で精神状態が著しく悪化した事で恋人とも別れてしまったそうです。
株取引は、余剰資産で行うのがベストと言われています。上記の失敗談のように、人生とか運命をかけた大一番を株取引での利益にかけるというのは、非常にリスキーです。
これは単純にリスクがあるというだけでなく、あまりにも切迫し過ぎて正常な判断ができなくなる恐れがあるからです。そしてその結果、私生活に悪影響を及ぼす。
よくある事です。藁にもすがりたい気持ちで株取引を始めるのは、好ましい事ではありません。