ROEから見る株主資本利益率ここではROEについて解説していきます。ROEはReturn on Equityの略で、株主資本利益率を意味します。
株主資本利益率、つまり株主から得た資本を使ってどれだけ利益をあげたかを見るのに用いる、企業の成長性を判断する指標となるのです。
このROEはパーセンテージ(%)で表し、いうならばその企業に投資した際に得る事の出来る利回りを意味しているのです。
ROEは単年度で毎年見直されるので、必ずこのパーセンテージを維持できるかどうかは分かりませんが、いかに株主から投資されたお金を効率よく使うことが出来ているかを人目で判断する事が出来るので、この指標を重要視する投資家は海外をはじめ多く存在するのです。
日本がまだバブルと呼ばれていた時代、日本の企業のROIはかなりの高水準を推移していました。なぜならば、株式上場によって得た資金を不動産や株式投資、設備投資などに積極的に投資していたからです。
しかしバブルも終わり、商品を出せば何でも売れる、土地は高騰をし続ける、株価は下げ知らずという時代は終わり、資金を慎重に運用する企業が増えたため、現在の日本企業のROIはかなり低い水準を推移しているのです。
■ROEの算出方法とは?
ROE = 当期純利益 / 株主資本 × 100
ROEは上で解説したように、その企業に投資した際に受け取る事の出来る利益を意味する「利回り」のようなものなので、高い方が当然資本を効率的に運用している事となります。
反対にROEが低い場合には、資本を効率的に運用していない、と判断する事が出来るのです。平均して、毎年15%以上のROEを維持している企業は優良企業といえます。あのトヨタでも毎年13%~15%を推移しています。
■ROEはあくまでも株主資本に対する利益率!!
ROEを重要視して企業を見定めるのは賢明です。しかしROEだけで企業を判断すると足元をすくわれる可能性もあるので注意しておきましょう。

上の図をご覧ください。企業は銀行からの借り入れなどの負債がある場合がほとんどです。つまり、借金といえる部分です。
もし上の図で、左と右の企業が同じ利益を出していたとします。極論になりますが、1億円の利益を出していたとします。左は5000万円の資本。右は1000円の資本。
左の5000万円の資本を使い、1億円の利益を稼ぐ場合と、右のたったの1000万円の資本を使い、1億円の利益を稼ぐ場合、ROEだけで判断すると、右の企業、つまり少ない資本で多くの利益を出す方が好ましい指標となるのです。
しかし実際は、左の企業は資本は5000万円ですが、負債が少ないのを分かっていただけます。右の企業は少ない資本で多くの利益を出していますが、負債がかなり多いのを分かっていただけます。
人で考えてみると分かりやすいかもしれません。
AさんとBさんで考えて見ましょう。Aさんはたったのお母さんからもらったたったの1万円を元手に、100万円を稼ぎ出しました。しかし借金が多いためそのお金のほとんどを返済にまわさなければいけないかもしれない。
Bさんは完全な無借金。お母さんにもらったのは20万円です。この20万円を元手に100万円を稼いだのです。
この場合、資産を効率よく運用したのはAさんです。1万円を100倍の100万円にしたのですから。ROEは当然たかくなります。一方Bさんは20万円を5倍にしました。Aさんの100倍に比べると程遠い運用功績ですが、無借金のためAさんのようにほんらいならしたくない心配をすることもありません。
Aさんのお母さん(投資家の立場)も、せっかく100万円を稼いでくれたのはいいが、借金もあるし今後も心配だ・・・っとなってしまいます。
つまり、ROEはあくまでも、株主から得た資本をどれだけ効率よく運営しているかという実績のみを表しているのです。自己資本比率やPER,PBRと同時に分析して初めて力を発揮する指標といえます。
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